子宮頸がん予防ワクチンの種類と副反応(副作用)

子宮頸がんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスへの感染が原因になるという点で、他の多くのがんとは大きく異なります。

生活習慣や遺伝ではなく、ウイルスがきっかけになるということは、ウイルスから身を守るワクチンを接種することで、予防効果が期待できるということです。

子宮頸がんの予防ワクチンが開発されたのは比較的最近のことで、2006年にアメリカをはじめとする諸外国で接種が始まりました。その後日本でも承認を受け、主に中高生の少女を対象に接種が行なわれています。

しかし、子宮頸がん予防ワクチンを接種した少女の一部に、重い障害が出たことから、積極的な推奨が差し控えられるようになりました。

そんな副反応の問題も含めて、子宮頸がん予防ワクチンについてご紹介していきます。

子宮頸がん予防ワクチンには2つの種類がある

子宮頸がんの原因は、HPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスへの感染です。

ですからインフルエンザや水ぼうそう、はしかなどと同じく、ワクチンでウイルスに対する抗体を作ることができれば、子宮頸がんも予防できるということになります。

そこで開発されたのが、以下の2種類の子宮頸がん予防ワクチンです。

2価ワクチン(商品名:サーバリックス)

イギリスの大手製薬会社、グラクソ・スミスクライン社が開発したワクチンで、日本では2009年に厚生労働省の承認を受けました。HPVの中でも、特に子宮頸がんの原因の7割を占める「16型」と「18型」の感染を予防します。

初回接種を受けてから1ヵ月後と6ヵ月後に追加接種が必要で、計3回の接種となります。注射する部位は、肩の筋肉(三角筋)です。

4価ワクチン(商品名:ガーダシル)

アメリカの大手製薬会社、メルク・アンド・カンパニー社が開発したワクチンで、日本では2011年に厚生労働省の承認を受けました。

16型と18型に加え、尖圭コンジローマの原因となる6型と11型のHPVも予防するため、世界的にはサーバリックス以上のシェアを誇ります。

初回接種から2ヵ月後と6ヶ月後の追加接種が必要ですので、サーバリックスと同様、接種回数は計3回です。注射部位は、肩もしくは大腿部になります。

現在、日本で承認を受けている子宮頸がん予防ワクチンは、上記の2つです。

しかし現在、予防できるHPVの型をより多くした「9価ワクチン」の開発も進められていますので、近い将来には新たなワクチンが発売される見通しとなっています。

子宮頸がん予防ワクチンの年齢・費用・効果は?

子宮頸がん予防ワクチンは、日本では「中1になる年度」の女児への接種が推奨されています。既にHPVに感染している場合には効果がないため、まだ性交渉の経験のないうちに接種することがもっとも確実だからです。

自治体にもよりますが、小学校6年生もしくは中学1年生〜高校1年生の間に受ける場合は「定期接種」として、費用が無料になる市町村が多くみられます。

ただし成人女性であっても、HPV検査の結果、ワクチンに含まれる型のHPVが陰性であれば、ワクチンの効果が期待できます。

ですから20代・30代の女性であっても、現時点でHPVに感染していないのであれば、ワクチン接種によって新たな感染を防ぐことは可能です。

ただしこの場合は任意接種となりますので、費用は自己負担となります(3回の接種で5万円以上が相場)。

また子宮頸がん予防ワクチンの効果は、生涯にわたって続くものではなく、現段階ではサーバリックスで「最長9.4年」、ガーダシルでは「少なくとも4年」と発表されています。

ただし研究機関によっても数字が異なり、「20年間は効果が持続する」という研究モデルもあります。現在のところ、一度接種を済ませた女性に対して追加の接種が必要かどうかは、まだ研究途中です。

そもそも子宮頸がんは、HPVに数年間、持続感染した後で発症しますので、ワクチンの効果がすぐに現れるものではありません。

ですからワクチンで子宮頸がんの予防効果が実際に確認されるのは、これから先のことになります。

しかし子宮頸がん全体の7割が、16型と18型のHPVであることが分かっていますので、高い確率で予防効果があるものと考えられます。

実際、現段階でも、がん化する前の「異形成」を90%以上の確率で予防できたと報告されているほどです。

ただし、子宮頸がん予防ワクチンは100%確実に子宮頸がんを予防するものではないため、ワクチンを接種した後も定期的ながん検診は必要です。

実際、子宮頸がんの中には16型と18型以外の型のHPVが原因になるものもありますので、油断せず検診はしっかりと受けるようにしましょう。

気になる子宮頸がん予防ワクチンの副反応は?

日本以外の先進国では、既に接種の広まっている子宮頸がん予防ワクチンですが、日本では接種が開始されてまもなく「副反応」が問題になったため、現在は積極的な接種の呼びかけが自粛されるという状態が続いています。

もっとも多く報告されている副反応は、注射した部位の腫れや痛みなどで、これらは他の病気のワクチンでもよくみられるものです。

また、接種後の失神もまれに起こりますが、これは注射に対する緊張や恐怖で「迷走神経」が刺激されることによるもので、こちらも注射の苦手な人には比較的よく起こる症状といえます。

しかし頻度はきわめて低いものの、一部の女児に呼吸困難などが起こる「アナフィラキシーショック」や、手足に力が入らなくなる「ギラン・バレー症候群」、全身倦怠感や発熱、意識障害などが起こる「急性散在性脳脊髄炎」などの重篤な副反応も報告されています。

全体からみればごく一部ではありますが、日本では子宮頸がん予防ワクチンの接種自体が始まったばかりということもあって、マスコミでも大々的に報道され、接種が控えられるようになったのです。

ただし子宮頸がん予防ワクチンに限らず、どんな医薬品でもまれに重篤な副作用が起こる可能性はあります。それは、インフルエンザワクチンでも、はしかワクチンでも同じです。

しかし、それを上回るメリットがあると判断されるために、接種が行なわれているのがワクチンですので、日本で子宮頸がん予防ワクチンの推奨が控えられている状況に対して、WHOや諸外国は強く非難しています。

副反応の発生頻度と症状
副反応の発生頻度 サーバリックス ガーダシル
50%以上 注射部位の痛み・発赤・腫れ、疲労感 注射部位の痛み
10〜50%未満 腹痛、筋肉や関節の痛み、頭痛など 注射部位の腫れ、紅斑
1〜10%未満 じんましん、めまい、発熱など 注射部位のかゆみや出血、不快感、頭痛、発熱
1%未満 注射部位の知覚異常、しびれ、全身の脱力 注射部位の硬結、手足の痛み、筋肉のこわばり、腹痛や下痢
頻度不明 手足の痛み、失神、リンパ節の炎症など 疲労や倦怠感、失神、筋肉や関節の痛み、嘔吐など

※厚生労働省リーフレット「子宮頸がん予防ワクチンの接種を受ける皆さまへ」より

最終的には、各家庭で受けるかどうかを決めることになりますので、メリットとデメリットを総合的にみながら検討するようにしましょう。

子宮がんのがん保険の必要性

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