子宮頸がん細胞診のベセスダ分類解説!

日本では長い間、子宮頸がんの細胞診において、「クラス分類(日母分類)」という評価方法が用いられてきました。

クラス分類は、細胞の異型度によってT〜Xまでの5段階に分ける方法で、患者さんにとって分かりやすい点がメリットです。

しかし医学の進歩にともない、子宮頸がんの原因がHPVというウイルス感染であることが分かったため、それを考慮した分類のほうが望ましいという声が上がるようになりました。

また子宮頸部の細胞の異形成は、子宮頸がん以外の要因でも起こることがありますので、推定される病変も含めて評価できるような分類の需要が高まったのです。

その結果、現在は日本でも、国際的に活用されている「ベセスダ分類」が普及しています。ベセスダ分類とはどのような分類なのか、クラス分類とはどこが違うのかなどについてご紹介していきましょう。

子宮頸がんの細胞診の結果は、「クラス分類」から「ベセスダ分類」へ!

子宮頸がんの細胞診では、子宮頸部の細胞を直接採取し、それを染色して見やすくした上で、細胞の形を顕微鏡で調べます。

その結果を表す方法として、日本では1973年に日本母性保護産婦人科医会(現・日本産婦人科医会)が考案した、「日母分類」と呼ばれる5段階のクラス分類が長らく使われてきました。

クラス分類は、T(異常なし)〜X(浸潤がん)までの5段階で結果を表すため、医学の知識のない人にもひと目で分かりやすい点がメリットです。

一方で、HPV感染の有無や、異形成の原因が考慮されていない点がデメリットでした。

そのため、特に判断の難しい「クラスVa」の場合、精密検査をしても実際は6割の人が良性であるなど、効率の悪さが問題となっていたのです。

そこで、細胞の異型度に加えて、そこから推定される病変も含めて評価する「ベセスダ分類」が、日本でも使われるようになりました。

これによって、精密検査を行なうべき段階とそうでない段階がよりはっきりと分けられるようになりましたので、不必要な検査を避けられるとともに、子宮頸がんの見落としを少なくする効果も期待されています。

子宮頸がんのベセスダ分類とは

ベセスダ分類では、子宮頸がんの細胞診の結果を以下のように分類しています。

扁平上皮系の異常
細胞診の結果 推定される病理診断 精密検査
NILM(陰性) 炎症や萎縮、ホルモン性の変化など 1〜2年に1度の子宮頸がん検診
ASC-US(意義不明型扁平上皮細胞) 軽度扁平上皮内病変の疑い HPV検査を受け、結果に応じてコルポスコピー検査と組織診
ASC-H(高度病変を除外できない異型扁平上皮細胞) 高度扁平上皮内病変の疑い コルポスコピー検査と組織診
LSIL(軽度扁平上皮内病変) HPV感染・軽度異形成
HSIL(高度扁平上皮内病変) 中等度〜高度異形成、上皮内がん
SCC(扁平上皮がん) 浸潤がん・微小浸潤がん
腺上皮系の異常
細胞診の結果 推定される病理診断 精密検査
AGC(異型線上皮細胞) 腺異型もしくは腺がんの疑い コルポスコピー検査と組織診に加え、必要に応じて円錐切除術もしくは子宮全摘術による組織診
AIS(上皮内腺がん) 上皮内腺がん
腺がん 腺がん
その他の悪性腫瘍 その他の悪性腫瘍 必要に応じた検査

※日本婦人科腫瘍学会「ベセスダ分類に基づく細胞診の分類」参照

ベセスダ分類とクラス分類の対応表
ベセスダ分類 クラス分類
NILM クラスT・U
ASC-US クラスU・Va
ASC-H クラスVa・Vb
LSIL クラスVa
HSIL クラスVa・Vb・W
SCC クラスX
AGC クラスV
AIS クラスW
腺がん クラスX
その他の悪性腫瘍 クラスX

※「よくわかる最新医学 子宮頸がん」(小田瑞恵著・主婦の友社)」参照

このようにベセスダ分類は、クラス分類と比べると患者さんにとってはやや分かりにくい用語が増えたのですが、精密検査を行なうべき段階がより分かりやすくなった点がメリットだといえます。

ベセスダ分類では、「ASC-US」以上が要精密検査です。

また、同じ子宮頸がんでも「扁平上皮がん」と「腺がん」を分けて分類できるようになった点も、ベセスダ分類の特徴となっています。

腺がんは、全体の2〜3割を占める比較的少ないタイプではありますが、膣から遠い位置にあるため発見が難しく、また卵巣やリンパ節に転移しやすいという厄介な性質を持ちます。

ベセスダ分類では、扁平上皮の異常と腺上皮の異常を分けて分類しますので、細胞の異型度に関わらずに精密検査を行なうことができるようになりました。

ベセスダ分類で要精密検査になった場合は

ベセスダ分類で、「ASC-US」以上の扁平上皮の異常、もしくは腺上皮の異常が疑われる結果が出た場合は、基本的に精密検査が行なわれます。

精密検査の内容は、それぞれの段階によって異なりますが、膣専用の拡大鏡コルポスコープを使った「コルポスコピー検査」や、特に病変が強く疑われる部位の組織を採取して調べる「組織診」が代表的です。

ただし腺がんなど、膣から遠く見えにくい部位の異常が疑われる場合は、患者さんとよく相談した上で、検査のために「円錐切除術」を行なうこともあります。

円錐切除術は、子宮頸部の一部を切り取る手術で、早期の子宮頸がんの治療としても行なわれるものです。

検査の結果、異常がない可能性もゼロではありませんが、腺がんは扁平上皮がんと比べると予後が良くないため、早期発見するために必要と判断されることもあります。

子宮がんのがん保険の必要性

がんといえば男性がかかりやすいイメージがありますが、がん患者数でみると女性は30代で男性の約3.3倍、40代では男性の約2.8倍にもなります。

女性は男性よりも若い世代でがんにかかりやすく、がんになると多額の治療費の負担が大きくなりがちです。

若い世代はほとんどの方が治療費を貯蓄できていませんので、毎日数千円の掛け金で済むがん保険の必要性は高いです。

人気のあるがん保険の1位、2位

スポンサードリンク

スポンサーリンク

ページの一番上へ
サイトのTOPページへ